「親子は一世、夫婦は二世(にせ)」
過去、現在、未来を仏教では「三世(さんぜ)」という。親と子の関係は現世だけで終わる一世のもの、夫婦の関係は現世と来世の二世(にせ)にわたるつながりであるという意味。
「二世を契る」「二世を誓う」は、夫婦になること、それを誓うことをいう。
それに比べると、現世限りとされる親子関係には、いささか冷たい感じもある。自分の意思で作っていく夫婦の間柄と、互いに選ぶことの出来ない、運命のような親と子の関係の違いが、ことわざに表れたのかもしれない。