「大袈裟(おおげさ)」
僧侶の衣服を袈裟(けさ)という。もとは捨てられた布を拾い集めてつくった仏教僧の標識としての衣であった。それが中国を経て日本へ伝わるうちに現在のような、衣の上にかける装飾布の形になった。
しかし、左の肩から右脇下にかける着方は変わらなかった。これが片方の肩から斜めにものをかける、「袈裟がけ」の語源。「袈裟斬り」も同じで、斜めに斬りおろすことをいう。
「大袈裟」は、袈裟斬りを大きくしたことで、転じて物事を誇張して表現することをいうようになった。