「道化(どうけ)」
人々に仏の道を説き、教え導くこと、「道法教化(どうほうきょうけ)」からきた言葉。現在の、人を笑わせたり楽しませたりすることや、その人を表す意味とはほど遠い。

その起源は、仏教の教化の方法にあった。どんなにありがたい教えでも、むずかしい言葉や真面目なだけの話では、庶民には受け入れてもらえない。そこで、笑いを誘うような話し方や身振り、大道芸などで、わかりやすく、楽しく説法していた。

やがて、こっけいなことをしたり、言ったりすることを道化るというようになった。道化師といえば、ピエロを連想するが、本来は仏教を説くお坊さんのことだったのだ。